骨粗しょう症とは
骨粗しょう症を一言で言うと「主に年齢変化に伴い骨が弱くなり、折れやすくなってしまう病気」です。
骨粗しょう症の患者様は、高年齢の女性が圧倒的で、なかでも閉経を迎えた女性が多く発症しています。
その理由として、閉経した女性は、女性ホルモン(エストゲン)が減少するのですが、これが骨吸収のスピードを速める要因となり、骨形成が追いつかず、骨がもろくなってしまうのです。
そのため、ちょっとした転倒でも骨折するようになり、最悪な場合は脊椎圧迫骨折や大腿骨頚部骨折をおこし寝たきりになることもあります。
治療法について
骨粗しょう症は、老化や閉経以外にも食事や運動といった生活習慣も大きく関係しています。
そのため「骨の生活習慣病」とも言われ、食事・運動療法もこの病気の予防と改善には欠かせないのです。
また、骨粗しょう症の診断を受けた場合は、治療の中心は薬物療法となります。それぞれの治療法は以下の通りです。
食事療法
骨の主成分であるカルシウムやたんぱく質、および骨のリモデリング※に必要なビタミンD・Kなどの栄養素を積極的に摂りながら、しかもバランスのとれた食生活を送ることに努めます。
※リモデリング:骨を壊す働きをする破骨細胞が骨を吸収する一方で、骨をつくる働きをする骨芽細胞が、破骨細胞によって吸収された部分に新しい骨をつくる代謝作用。
運動療法
体重の負荷をかけることで骨は丈夫になりますが、必ずしも強度の高い運動が必要というわけではありません。
ウォーキングのような軽度の運動をするだけでも十分に効果があります。とにかく長く継続することが大切です。
薬物療法・注射療法
医師の判断により、骨の破壊を抑制する薬(ビスフォスフォネート製剤やSERMなど)や骨の材料を補う薬(カルシウム製剤や活性型ビタミンD3製剤など)などが処方されます。
多くの場合、骨密度測定、採血データを参考にして骨粗しょう症の診断を受けたときから始まります。